
育休がもうすぐ終わるけど、以前のように働けるか不安。



子育てと仕事で気持ちも時間も余裕がなくてつらい。



このままで今の職場で働き続ける自信がない。
このような悩みを抱えながら、毎日子育てや仕事に追われているママナースは多いのではないでしょうか。もやもやを抱えながらも日々のやることに追われ、疲れ果てる毎日の繰り返しで、子育てと仕事の両立に限界を感じてしまいますよね。
しかし、看護師の働き方や活躍のフィールドはさまざまであり、働き方や工夫次第で子育てと仕事の両立は可能です。
この記事では、子育て中の現役看護師である私が、子育て中の看護師の働き方について解説します。
この記事を読むと、子育てと両立しやすい看護師の働き方がわかり、自分に合った働き方が選択できます。
ママナースのよくある悩み


実際にママナースが抱えている悩みについて7つ紹介します。
心身ともに疲れる
看護師は、心身ともに負担が大きく疲れやすい仕事といえるでしょう。
看護師の疲労の原因
- 長時間の立ち仕事や力仕事
- 夜勤による不規則な勤務体系
- 人手不足からくる業務量や残業の多さ
- ミスが許されないという緊張感
- 感情労働
仕事が終わり緊張感から解放されたと同時に、どっと疲労感が押し寄せます。帰宅後も怒涛の家事や育児が待っており、疲労はさらに蓄積されていきます。
夜勤がつらい
子どもが小さいうちの夜勤は、夜間子どもを預ける場所や家族の協力が必須です。夜勤が終わった後も、疲れが残ってるなかで育児や家事をこなさなければなりません。
また、ママを恋しがって泣く子もいるので、夜間子どもを預けることに罪悪感を感じてしまうママも少なくないでしょう。
体内時計の乱れや睡眠不足により体調を崩しやすく、慢性的な疲労を抱えてしまうケースも多いです。
子どもとの時間がない
看護師は、緊急入院対応や容態急変などの、突発的な事情による残業があります。その他にも、日々の記録や看護サマリー、勉強会などで残業になることも多いです。また、受け持ち患者さんの情報収集のため、勤務前に行う残業も少なくありません。
仕事後も保育園の迎えから夕食の準備、お風呂から寝かしつけなど、分刻みのスケジュールであり、子どもとの時間がないと感じてしまうことも多いでしょう。
仕事の人間関係がつらい
看護師には、患者さんやその家族に安心感を与えるような、丁寧なコミュニケーション力が必要です。また、看護師は医療チームの一員であり、看護師のみならず医師やその他の医療スタッフとの細やかな連携が必須です。そのため、複雑な人間関係に疲弊することがあります。
また、看護師内でもさまざまな経験値・年代の看護師がおり、子育て世代への理解も人それぞれです。その中で、保育園からの急な呼び出しや、子どもの体調不良によるお休みなどを快く思わないスタッフがいると、ママナースも肩身が狭く感じてしまいます。
キャリアが築けない
看護師は患者さんの命に関わる仕事であり、責任感が強く頑張り屋さんの人も多いです。子どもが生まれるまでは、夜勤もこなし精力的に仕事に取り組んできた人も多いでしょう。
しかし、子どもが生まれると時間の制限や心身の疲労などがあり、以前と同じ働き方が難しくなってきます。その中で、「今の働き方ではキャリアアップが難しい」「キャリアを積む方法が分からない」という悩みも生まれます。
仕事と子育ての両立のポイント


ここでは、ママナースの抱えている悩みを元に、仕事と子育ての両立を行う上でのポイントについて解説していきます。
家族の協力を得る
看護師のみならず、共働き世代の家事育児の協力は必須です。保育園の送り迎えの分担や掃除の分担など、日々の具体的な家事育児を洗い出し、分担についてパートナーと話し合いましょう。学習の指導や習い事の送迎など、子どもの成長によって必要な育児も変わるので、日頃から話し合う場を持つことが大切です。
お互いに、やってくれるのが当たり前と考えず、パートナーへ感謝の気持ちを伝え合うと良いです。もし可能であれば、両親(義両親)の協力もあると、とても助かります。
使える外注サービスを使う
必要経費と割り切って、家事育児を外注するのも一つの手です。家事の外注をすることで時間が生まれ、その時間を使って家族との時間が増えます。なにより、ママの心の余裕が生まれることが最大のメリットでしょう。
家事育児の負担軽減のために使える外注には、以下のようなものがあります。
| サービス名 | 内容 |
|---|---|
| 家事代行 | 掃除・洗濯・料理・買い物・子どもの習い事の送迎などを、プロのスタッフにお願いできる。 |
| 宅配サービス | 食料品や日用品などをネットや電話で注文すると、指定場所に届けてくれる。 |
| シルバー人材センター | 地域のシルバー会員に家事代行業務をお願いできる。専門業者と比較するとコストが抑えられる。 |
| ベビーシッター | 親の代わりに子どもの保育をお願いできる。自治体によっては助成金や補助金が出る。 |
| 産後ドゥーラー | 産後の家事・育児を自宅でサポートしてもらえる。自治体によっては助成金や補助金が出る。 |
| ファミリーサポートセンター | センターに登録している地域の提供会員が、子どもの送迎や預かりを行ってくれる。専門業者と比較するとコストが抑えられる。 |
| 病児保育・病後児保育 | 病気中または病気の回復期の子どもを、専用施設で一時的に預かってくれる。自治体のホームページ等に専門施設一覧や対象年齢の記載あり。 |
| 一時保育(一時預かり) | 子どもを保育施設で一時的に預かってくれる。自治体のホームページ等に保育施設一覧や対象年齢の記載あり。 |



我が家は、仕事で帰りが遅くなる日には、ファミリーサポートに保育園のお迎えをお願いしていました!
学童保育や保育園延長、院内託児所などを利用する
残業で遅くなる曜日は、あらかじめ、通っている学校の学童保育や保育園延長を利用するのも一つの手段です。他にも、通っている学校から送迎してくれる民間の学童保育もあります。まだ小学校低学年だと、家で1人でお留守番させるよりも、学童保育の方が親も安心です。
また、勤めている病院によっては、働いている間子どもを預かってくれる「院内託児所」が設置されている場合があります。夜勤でも安心して働けて、送迎時間の短縮にもなります。
勤務形態を変更する
「これからも今の職場で働きたい」という希望がある場合は、勤務形態の変更の検討もおすすめです。
子育て中におすすめの勤務形態については、以下のようなものがあります。
| 勤務形態 | 内容 |
|---|---|
| 時短勤務 | 育児・介護休業法により定められた制度。子どもが3歳になるまでは、1日最低6時間勤務でも常勤になれる。また、勤務先によって、「小学校就学前まで可」や「小学校3年生まで」などと対象年齢を延長する病院も増えている。 子どもが2歳未満で一定の要件を満たす場合、「育児時短休業給付金」が貰える制度もある。 ※「雇用期間が1年未満」「1週間の所定労働時間が2日以下」の場合は対象外になることあり、確認が必要。 |
| パート勤務 | 働く日数や時間を自分で決められ、育児と仕事を両立しやすい。正職員より精神的負担や責任が小さいことがメリット。勤務条件によっては社会保険に加入できない事や、給与の低下がデメリット。 |
| 夜勤免除の申請 | 育児・介護休業法により定められた制度。小学校就学前の子どもがいる場合、午後10時から午前5時までの夜勤が免除できるよう申請ができる。 ※「雇用期間が1年未満」「深夜に常態として保育できる同居家族がいる」場合は適応外になることあり、確認が必要。 |
| 夜勤のない部署への異動 | 外来や内視鏡、手術室、健診センター、患者相談室、訪問看護など。まずは上司に相談してみると良い。 |



子どもが小さいうちはパート、大きくなってからフルタイムに戻るママも多いです。
子育て支援制度を活用する
ここでは、子育て中に活用できる支援制度について4つ紹介します。
| 支援制度 | 内容 |
|---|---|
| 子の看護等休暇制度 | 小学校3年生までの子どもがいる場合、1年間のうち5日程度、子の病気やケガ・入学式などで休暇取得が可能。 ※「1週間の所定労働日数が2日以下」の場合は対象外になることあり、確認が必要。 |
| 超過勤務対策 | 労働基準法に基づき、労働時間は原則として月45時間、年間360時間が上限とされている。 |
| 時間外労働(残業)の制限 | 小学校就学前の子どもがいる場合、残業時間を1カ月で24時間、1年で150時間まで制限できる。 ※「雇用期間が1年未満」「1週間の所定労働日数が2日以下」の場合は対象外になることあり、確認が必要。 |
| 所定外労働(残業)の制限 | 小学校就学前の子どもがいる場合、所定労働時間(勤務先の規定で定められた労働時間)を超えた勤務が免除になる。 ※「雇用期間が1年未満」「1週間の所定労働日数が2日以下」の場合は対象外になることあり、確認が必要。 |
転職をする
今の職場での勤務形態の変更が難しかったり、子育てに対して職場の理解が得られなかったりした場合、転職という方法があります。子育て中におすすめの転職先の条件は、次のようなものがあります。
| おすすめの条件 | おすすめの理由 |
|---|---|
| 自宅に近い | 通勤時間が短縮できる。急な子どもの用事にも対応しやすい。 |
| 就業時間が早くない(定時前の残業が無い) | 朝に余裕ができる。子どもを朝学校に送り出すことができる。 |
| 定時後の残業が少ない | 早く帰宅でき、家事育児の時間に余裕が生まれる心身の疲労が軽減できる。 |
| ママナースが多い | 子どもの体調不良や用事での休みなどに理解を得られやすい。子どもの相談がしやすい。 |
| 夜勤、土日勤務がない | 家族との時間がとれる。心身の疲労が軽減できる。 |
| 自分の不得意な分野ではない | 精神的な疲労が軽減できる。達成感が得られやすい。 |



帰宅後に余力を残せる働き方がオススメです。
ママナースにおすすめの職場


ママナースにおすすめの職場とは、具体的にどのようなものがあるでしょうか?ここでは8つ紹介します。
外来
外来は診療時間が決まっており、残業が少ない傾向にあります。また、夜勤もなく土日休みの職場も多いため、子育てと両立しやすいです。スタッフにはママナースも多く、子育てに対する周囲の理解を得やすい傾向にあります。また、病院内の外来だと配置人数も多いため、子どもの急な体調不良によるお休みも取りやすいです。
ただし、人気のため、なかなか異動希望が通らないというケースもあります。
健診センター
健診センターは基本的に予約制であり、突発的な処置はほとんどありません。よって、残業が発生しにくく、子育てと両立しやすい部署です。また、日々の業務内容も大きく変わらず、精神的にも落ち着いて業務に当たることができます。スタッフにママナースも多く、子育てに対する周囲の理解を得やすい傾向にあるでしょう。
看護に加えて、受診者への思いやりのある対応が重要視される分野でもあります。
内視鏡室
内視鏡室は基本的に日中の予約制であり、夜勤もなく土日休みの職場が多いです。急なトラブルが無い限りは残業も発生しにくく、子育てと両立しやすい部署です。スタッフにママナースも多く、子育てに対する周囲の理解を得やすい傾向にあります。
また専門的な技術や知識が身に付けられ、今後のキャリアアップややりがいにもつながります。ただし、処置には多少の緊張感が伴うため、人によって合う合わないも出てくる分野です。
クリニック
クリニックは診療時間が決まっており、残業が少ない傾向にあります。また、夜勤もなく土日休みの職場も多いため、子育てと両立しやすい職場です。スタッフにママナースも多く、子育てに対する周囲の理解を得やすい傾向にあります。
積極的にパート勤務を雇用するところも多く、短時間勤務がしやすいです。また、職場を選ぶ際に選択肢が多く、自宅近くで勤務できることも魅力でしょう。
ただし、病院の外来と違いスタッフの人数が基本的に少なく、子どもの体調不良での急な休みが取りやすいかどうかは確認が必要です。
訪問看護ステーション
訪問看護は土日・祝日休みのステーションが多く、夜勤も基本はありません。また、訪問時間は基本的に決まっているので、突発的なことが無い限りは残業も少ないと言えるでしょう。需要とともに訪問看護ステーションの数も増えてきているため、職場の選択肢も多いです。
パート勤務の採用も多く、勤務日数や時間も自由に選べる傾向にあります。スタッフにママナースも多く、子育てに対する周囲の理解が得られやすいです。
訪問看護には、夜間や休日に利用者さんの緊急対応をする「オンコール」という勤務体制があります。しかし、子どもが小さいうちやパートだと免除になることが多く、オンコール対応だけは専門業者に依頼するステーションもあります。
献血ルーム
献血ルームは朝10時から始業となるところが多く、朝の時間に余裕が生まれます。夜勤がなく残業もほとんどないので、子育てと両立しやすい職場です。業務も決められた手順に沿って行うことが多く、慣れれば心身の負担も軽減できると考えられます。
また、献血という社会事業に携わることで、やりがいを感じやすいです。
ただし、土日勤務が必須となる場合が多く、その間の家族の協力や子どもの預け先が必要です。
介護施設
介護施設では主に次の4つがあります。
- 特別養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 有料老人ホーム
- デイサービス
施設によって勤務形態は異なりますが、日勤のみで土日休みの施設も多いです。また、残業も少ないため、子育てと両立しやすいでしょう。業務内容も、高度な医療処置がほとんどなく、健康管理と簡単な医療処置がメインとなるため、心理的負担も少ないです。
療養病棟・回復期病棟
療養病棟・回復期病棟は一般病棟と比べて緊急対応や突発的な処置が少なく、その分残業も発生しにくくなります。また、一般病棟と比べて夜勤回数が少なめな点も子育てと両立しやすいと言えるでしょう。
状態が安定している患者さんも多く、患者さんとじっくりと関われ、落ち着いた環境で働けます。移動介助や入浴介助などで体力は必要ですが、一般病棟と比べて心理的にはゆとりが生まれやすいです。
転職体験談~作者の場合~


私の場合、2人目の育休が明けて復帰した際にキャパオーバーになってしまい、今後についてとても悩みました。結局、15年ほど勤めた病院を辞めて訪問看護に転職し、現在は子育てと仕事の両立が出来ているなと実感しています。
働き方に悩んだ際、以下のような自己分析を行いました。
- 「今の不満点」「自分が大事にしたいこととその優先順位」を書き出す。
- 1を踏まえて、「働き方の選択肢」を書き出す(現状に留まることも入れる)。
- 2の横に、それぞれ「その働き方を選択をした場合のメリット・デメリット」を書く。
- 3を見比べて、「自分が大事にしたいこと」の中で優先順位が高いものが、メリットに含まれている働き方を選ぶ。
まとめ
子育てと両立しやすいママナースの働き方は以下の6つです。
- 家事育児は家族の協力を得る
- 家事育児は使える外注サービスを使う
- 学童保育や保育園延長、院内託児所を使う
- 勤務形態を変更する
- 子育て支援制度を活用する
- 子育て中でも働きやすい職場に転職する
子どもの年齢や状況により、必要なお世話や関わる時間も変わっていきます。変化に応じて親も働き方を見つめなおし、今後の働き方について検討することが大切です。また、働き方を変えることができるのは、資格職であるメリットだと言えます。
親の心身が健やかでいられ、自分らしく働ける環境をつくることが、家族にとってもプラスになることでしょう。

